歯科矯正関連ページ
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プレール麻布仙台坂 1階
矯正歯科とは歯に持続的に力を加えることで歯が動くという原理を利用して噛み合わせを是正する歯科治療分野です。
矯正歯科では様々な治療装置を用いることで歯並びや顎骨を誘導します。
表側ワイヤー矯正を始めとして、裏側ワイヤー矯正やマウスピース矯正が利用されます。
歯科矯正を行うことで噛み合わせが安定すると、咀嚼をしっかりとすることが可能になります。また、プラークが溜まりにくい整った歯並びは虫歯や歯周病へ罹患するリスクを軽減することにも繋がります。
見た目が改善することで周りの方々と接する際にも自信が持てるようになり、気持ちが明るくなったと感じる患者様も沢山いらしゃいます。
これも歯科矯正という治療の恩恵です。
目次
歯科矯正は歯が混雑している「叢生」の方や前歯が噛み合っていない「オープンバイト」の方などにおすすめです。
叢生
歯並びがガタガタと表現される噛み合わせを叢生(そうせい)といいます。
顎の骨の大きさに対して歯の数が多い場合は綺麗に並ぶことが出来ずに混雑してしまいます。
混雑したままの歯並びでは歯磨きが十分に出来ないことが多いのでプラークが停滞するリスクが生じます。停滞したプラークは口臭を誘発して歯周病にも罹患しやすい口腔内環境であるといえます。
また、叢生の方は顎が小さいことも多いので顎関節症に併発している傾向が高いことがあります。
歯科矯正をすることによって審美的に綺麗になるのみならず、虫歯や歯周病にかかりにくい噛み合わせを目指します。
オープンバイト
前歯がしっかりと噛み合っていない状態をオープンバイトといいます。
口が空いているように周りの方から指摘されることで矯正を始める方が多いようです。麺類を前歯で噛めない方はオープンバイトである可能性があります。
奥歯でしか噛めていないので奥歯には過度な負担がかかります。本来、前歯と奥歯はそれぞれに弱い部分を補填してお互いに助け合う噛み合わせを成しますが、オープンバイトの方は奥歯に過度な力がかかってしまい、歯の破折が生じやすい傾向にあります。
奥歯を抜いた経験や奥歯が痛くなった経験はありませんか?
歯科矯正をすることでお互いに助けあう噛み合わせへと歯並びが整えば、歯は長持ちするようになります。
上顎前突
平均的な方と比較すると前歯が出ている噛み合わせを上顎前突といいます。出っ歯と表現されることがあります。上下ともに前に歯が出ている噛み合わせを上下顎前突といい、現在では口ゴボと表現されることもあるようです。
見た目が気になることがきっかけで歯科矯正を始める方が多いのがこの上顎前突。口唇が閉じにくい特徴があり、口呼吸になる傾向が強いので口腔内は乾燥しやすく歯周病にも罹患しやすい傾向があります。
歯科矯正をすることで咬合を安定させることで審美的にも良い方向へと向かい、歯周病の予防にも繋がります。
複雑な治療歴の方
経年的に多くの歯科治療を経験することで少しずつ噛み合わせが変化してしまうと、噛み合わせが低くなってしまったり顎関節症状を伴うことがあります。
噛むことに不安があり、もう一度噛めるようになりたいと強い希望を持っている方にはインプラントや被せ物のやりかえ、歯周病治療、歯科矯正を連携させることによって咬合を再構築することがあります。
難症例と考えられる治療ですが、それぞれの専門性を持った歯科医師が緊密にコミュニケーションを取ることで安定した噛み合わせを取り戻すことが出来る可能性があります。
日本矯正歯科認定医が在籍しており、歯科矯正に関わる様々なニーズに応えられるような環境をご提供しております。
また、近隣の歯科矯正専門医院とも連携しており、柔軟な対応が可能です。
歯にブラケットを取り付けてそれぞれをワイヤーで繋ぐことでお互いが牽引しあう力を利用して歯並びを是正する矯正治療を表側矯正といいます。
矯正歯科では最も標準的な治療方法です。
マウスピース矯正と比較して、トルクをかけることで歯を傾けずに歯が並ぶので歯の移動量が多い症例には特におすすめの治療です。
利点
欠点
人前に出る機会が多い方におすすめの歯科矯正。
ブラケットやワイヤーを歯の裏側に装着することで歯列を是正する方法です。
ワイヤーを裏側に配置することによって治療中の視覚的な欠点を補います。
表側矯正と治療期間は大きな変化はなく、適応症例も幅広いのが特徴です。
利点
欠点
笑った時に見えやすい上顎には裏側にブラケットを装着して、見えにくい下顎には表側にブラケットを装着する矯正治療。
表側矯正と裏側矯正のデメリットを補う方法として人気の矯正治療法です。
マウスピースを装着することで歯が動く原理を利用して歯並びを是正する矯正歯科の治療方法。
進めたい方向に力がかかるように設計されたマウスピースをパラパラ漫画のように複数枚準備しておき、数日〜数週間ごとに取り替えながら装着しているだけで歯並びが変化します。
比較的新しい治療方法であるので日進月歩ではありますが、小さなアンカースクリューを利用することでマウスピース矯正が苦手とする歯の移動も出来るようになってきており治療の適応範囲が拡充されています。
利点
欠点
床矯正は主に成長期前のお子様に利用される歯科矯正です。
口腔内に取り外しが出来る装置を嵌め込み、ネジやワイヤーの力を使って顎骨や歯を目的の形態へと誘導する方法を床矯正といいます。
遺伝的に歯並びが悪くなりやすい方を可能な限り正常歯列へと近づける矯正歯科として成長期前のお子様から選ばれています。
拡大床
取り外しができるワイヤーが組み込まれたレジン製の矯正器具。
乳歯と永久歯が生え変わる頃に使用され、ネジを巻くことで少しづつ顎を理想の方向へと成長誘導することで上下の顎骨の位置を是正します。
この装置によってワイヤー矯正がしやすくなったり、場合によっては抜歯を回避することが可能になります。
急速拡大装置
固定するタイプの矯正装置。
ネジを回転することで口蓋縫合という部分が少しずつ開き、顎骨の成長を促し、より理想的な噛み合わせを構築しやすい環境を作る装置。
利点
欠点
マウスピース矯正は患者様の口腔内のカメラスキャンデータをコンピューターに取り込み、理想の噛み合わせを検討することから始まります。
セファログラムやCTデータをマッチングすると骨レベルまで分析できるので前歯の歯茎下がりや動揺が起きる可能性を事前に把握することが可能です。
複数枚のマウスピースをパラパラ漫画のように数日〜数週間で取り替えながら少しづつ歯を動かして歯並びを是正します。
マウスピース矯正は治療期間中にワイヤーやブラケットを使用しないので審美的に受け入れやすい矯正方法です。
ただし、適応症例が限られているという特徴があります。
ワイヤー矯正では歯にトルクをかけることで三次元的に歯科医師が歯の動きをコントロールしやすい点に比較して、マウスピースではトルクをかけるのが苦手である治療法として解釈されています。
トルクがかからないと移動量が大きい歯科矯正であれば歯が傾斜しながら動いていくという問題が生じてしまいます。
この問題を2つの解決方法によって克服しています。
マウスピース矯正の苦手解決策
アタッチメントとは歯の表面にプラスチックの突起を付与することを指し、このアタッチメントを足掛かりに回転する力を生み出します。
TADsとは一時的なミニスクリューを顎骨に留置することで不動点が出来るので、このスクリューをアンカーとしてマウスピースを介して回転の力を有効に働かせます。
歯はお互いに動くので理想的に動かない場合があるので、このスクリューのような不動点があると歯科矯正を効率的に進めることが可能になります。
部分矯正とは僅かな歯並びの修正を目的として口腔内の少数の歯の移動を行う歯科矯正です。
適応症例は限られますが、比較的費用を少なく審美的な問題を解決できるのでご希望される患者様も多い治療方法です。
利用される器具は上記と差はありません。
少数歯に限定して行われる歯科矯正であるので数ヶ月で治療が完結するというメリットがあります。
前歯だけ治療を行いたいと考えている方は非常に多く、部分矯正で解決することが可能です。
ただし、全ての症例で部分矯正ができるわけでは無いので歯科医師にカウンセリングをお勧めします。
歯のガタガタが重度である方や噛み込みが深い場合など全体の矯正が必要になることがあります。
歯科矯正のカウンセリングにおいて抜歯が必要と言われることがあります。
歯並びは顎骨の大きさに対して、歯の大きさの総和が適正であれば抜歯をしなくても綺麗な歯並びへと矯正することができますが、顎骨の大きさに対して歯の大きさの総和が勝っている場合はガタガタしている歯並びは是正されません。
僅かな差であればIPRという歯にやすりがけを行う治療方法で歯の大きさを減じることで顎骨の歯の大きさの総和の不調和改善することが可能です。
抜歯という言葉にどうしてもネガティブな印象を受けてしまうのはとても共感できます。
現在では「抜歯しない矯正」と謳った歯科矯正の医院を見受けられます。
とてもキャッチーな表現であり、抜歯をせずにどんな歯並びでも直してくれそうな印象はありますが、医療としては顎骨と歯の大きさの総和に著しい差がある場合では抜歯は不可避であるのが医療として適切な表現です。
抜歯しないことに固執して生理学的に無理のある歯の配列をしてしまうと、ガタガタは是正されても上下の歯が思ったより出っ歯になってしまったり、顎骨から逸脱した位置に歯が配置されてしまって歯茎が下がってきたり、前歯がぐらぐらして矯正のワイヤーを外した途端に事前に予定していなかった歯が抜けてしまったりと悲しい思いをする場合もあります。
歯科矯正を行う上で抜歯が不可避な症例があるのは事実です。
どうしても抜歯がネガティブに感じてしまう場合は、抜歯をしない矯正のリスクも十分に理解することも必要です。
歯の欠損を補う治療をインプラントといいます。
成人の歯科矯正を行う際にインプラントを併用する場合があります。インプラントは顎骨に強固に固定されるので、上手に利用すると歯科矯正を有利に進めることが可能です。また、一般に難易度が高い治療であるので事前の診断がとても重要であり、熟達した治療が必要となります。
小児矯正とは子供のための歯科矯正であり、永久歯が生えそろうまでの歯科矯正や永久歯が生え揃って間もない頃の歯科矯正を指します。
歯並びや骨格は両親から遺伝する部分が多いので、成長期前に顎骨を誘導してより理想的な歯並びや顔貌へと誘導することを主の目的とした治療です。
大人の歯が生え揃い、成長期が終わってしまった成人よりも発育、成長の途中である子供の矯正はより良い顔貌や歯並びへ誘導しやすい時期と考えることができます。
歯並びや骨格が理想的であれば、虫歯や歯周病のリスクを軽減することが可能になり、健康は歯をより長く持たせることが可能になります。
乳歯と永久歯が混在する時期に行う矯正治療をⅠ期治療といいます。
永久歯を正しい位置へと誘導したり、顎骨の成長を誘導することを目的とします。
上下の顎骨の位置関係を是正することで永久歯の歯並びを構築しやすい環境づくりをします。
6歳から12歳ごろにⅠ期治療は適用され、顎骨の成長をうまく制御することで上下の顎のバランスが取れたり、将来抜歯をせずに綺麗な歯並びになることもあります。
一般的には7歳から8歳、上下の前歯が4本ずつ生え変わった頃が矯正歯科治療の開始時期です。
しかし、悪い歯並びには、受け口や出っ歯、ガタガタ等様々なものがあり、その原因もお子様によって異なります。たしかに成長期だからこそできることがあるのは事実ですが、その子にとって最適な時期に最適な治療を行うことが重要です。
そのため大切なのは、「まず早めに一度相談すること」です。
当院では初回カウンセリングを実施しており、検査前にお子様の歯並びや顔つきを見せていただき親御様の希望も伺いながら矯正歯科治療の必要性や最適な時期についてお話しさせていただきます。
早期に治療が必要な歯並び
小児矯正の適切な時期は様々ですが、特に早期に治療が必要なものとして「受け口」があります。
ちょっとした受け口でも、放置しておくと奥歯できちんと食べ物を噛むことができず、前歯をずらして状態で食事するようになります。その結果、さらに受け口が悪化するようになります。
また、受け口の治療で上顎の前方成長を促す方法がありますが、これは成長期の時期にしかできません。
これらの理由から早期に治療を開始することが重要なのです。