〒106-0047 東京都港区南麻布1丁目3−7
プレール麻布仙台坂 1階
失った歯を補填するインプラント。人は様々な理由で歯を失います。
虫歯に罹患しやすい方は虫歯に続発していずれは歯の破折が起こり、抜歯に至ることがあります。
また、重篤な歯周病に罹患した方も多くの歯を欠損することがあります。
欠損した歯の部分は人工の材料で補う必要があります。
このページでは他の選択肢と比較をしながら失った歯の機能と審美性を回復するインプラントについて解説します。
歯を失った部分に対してチタン製(GradeⅣ)のスクリューを用いて噛む機能を回復する治療です。
1952年に整形外科のブローネマルク先生の研究によって骨とチタンが結合することが明らかになり、多くの研究がなされて歯科にインプラントが導入されました。
インプラントは虫歯や歯周病、外傷などで歯を失った場合や生まれつき歯が欠損している方が受ける治療です。
入れ歯やブリッジとは異なり、骨に直接インプラントを留置することで強固な維持を得ることが出来るのでしっかりと噛むことが出来ます。
大切な方とのお食事会があっても入れ歯が外れることが不安で楽しめなかったご経験はありませんか?インプラント治療をすることで噛むことに不安がある方々の「生活の質」が飛躍的に向上する可能性があります。
食べることは大きな活力を産みます。
好きなものもしっかりと食べて、たくさん笑いましょう。
歯を失った部分を補う治療としてはインプラント以外にもブリッジや入れ歯、歯の移植、歯科矯正などが挙げられます。
どの治療法が適切であるのか、比較検討が必要です。
歯を失った患者様に対してインプラントのカウンセリングをする際に「インプラントとは差し歯のことですか?」と質問を受けることがあります。
差し歯とインプラントは似ているように感じますが、明らかに違う部分はご自身の歯が残っているか、喪失していのるかという点です。
差し歯はご自身の歯が残存するという条件で選択することが可能です。
インプラントは歯を欠損した方の選択肢であることをご理解ください。
以下の患者様は治療の遂行が困難となり、インプラント治療を見送る場合があります。
医科との対診により治療が可能となる場合もありますので、ご相談ください。
歯科では多くの金属が使用されます。よく耳にする銀歯というものは金12%、銀50%程度、パラジウム20%などが含まれる合金です。
銀歯に含まれるパラジウムはイオン化して唾液に溶け出し、体内に蓄積することでアレルギー症状が発生します。
溶け出した金属イオンは皮膚、粘膜に症状を及ぼします。
インプラントはタイプ4のチタンによって成り立ち、不動態という膜を周囲に形成するので金属イオンが析出しにくく、金属アレルギーに罹患するリスクが極めて低い金属です。
チタンは生体親和性が高く、腐食も起こりにくい性質から骨折の際のプレートなどにも使用されています。
金属アレルギーが極めて起こりにくいチタンではありますが、口腔内において常にインプラントは様々な外的要因に晒されます。
咬合力や細菌などの影響で金属イオンが析出してアレルゲンとなる可能性も完全には否定出来ません。
金属アレルギーが心配な方にはジルコニアインプラントをご提案しています。
ジルコニアインプラントは金属を全く使用しないインプラントです。
医療費控除という国の制度を利用することによってインプラント治療をお得に利用することが可能です。
医療費控除とは納税者が年間(1月1日〜12月31日まで)で10万円以上の医療費を支払った際に適応できる制度です。
納税者本人のみならず、生計を同じくする配偶者や家族の治療費も合算して対象となります。
詳しくは医療費控除のブログにてご案内しております。
計算方法
医療費控除額=かかった医療費 - 加入保険で賄える額 -10
所得税還付金=医療費控除額 x 0.01 x 所得税率
エクセルにて簡単に計算できるツールをご用意しました。下記よりダウンロードしご利用ください。
インプラントは歯の欠損を補う治療法です。歯を失うには細菌の影響か咬合力(外傷)による影響が考えられます。
この問題をクリアにする治療法でなければ、同じようなトラブルが起こってしまうのです。
例えば、歯周病により周囲の骨が喪失して歯を失うことになった場合、歯周病の改善がなされないままにインプラント治療を行うと、インプラント周囲にもインプラント周囲炎と呼ばれる感染症が生じてしまうのです。
私たちは歯がないところにインプラントを置けば治療が完結するというわけではなく、患者様の口腔内を数十年という単位で快適に安定させることを求められます。
一度留置したインプラントは簡単に取り外しが出来るものではありません。
噛み合わせまで考えた予知性の高いインプラント治療が必要となります。
細菌由来の問題や咬合の問題は相互に影響し、口腔内の崩壊へと繋がります。
インプラント治療を行う前に口腔内の問題を精査して適切な治療プランをご提案する必要があり、当院では精密検査というものをご提案する場合があります。
歯を喪失した原因が明確になった後は、その場所にインプラント治療を行うことが出来るのかを判断するためにCT撮影が必要になります。
インプラントを支える骨の厚みや高さを三次元的に把握する必要があります。また、大切な神経や上顎洞との距離も考慮する材料になります。
骨造成という方法で骨の厚みを増大させて、インプラント治療が出来る可能性があります。まだインプラントを諦めるのは早いかもしれません。
計画に沿ってインプラントの埋入手術を行います。
骨が少ないと事前診断にて判明した患者様に対してはインプラント手術と同日に骨造成手術を行う場合もあります。
既存の骨が極めて少ない場合は、インプラント手術の数ヶ月前に骨造成手術を先立って行い、骨が成熟してからインプラント手術を行う場合もあります。
既存の骨の量や骨質によってインプラント手術の介入時期や治療期間が異なります。歯科医師とご相談ください。
事前の診断の際に得られるCTデータと模型のスキャンデータをマッチングすることでインプラント手術を精密に安全に行うことが可能になります。
このように安全で正確なインプラント手術をStraumann Guideが可能にします。
インプラント手術は標準的なものであれば1本30分程度で終了します。
事前にインプラントの注意事項のおさらいやクリーニングを行います。
術後感染防止のために抗生剤の事前投与や含嗽も行う場合があります。
インプラント手術の後は1週間後に抜糸を行い、骨と結合するまで3週間ほど待ちます。
骨とインプラントが強く結合することをオッセオインテグレーションといいます。
患者様の骨質や年齢によって骨との結合の速さは異なるので患者様に応じた待機期間を設ける必要があります。
オッセオインテグレーションが確立された後に粘膜下にあるインプラントにパーツを付け加えて、粘膜上に見えるようにする二次手術が必要になります。通常数分間で終了する小手術です。
二次手術の後に粘膜の治癒が進めば、プラスチック製のインプラント用仮歯を装着します。
仮歯を使用する際は粘膜に適度に圧をかけてインプラント周囲の粘膜の形を整えます。この作業によりインプラントの周囲に食渣が入りにくい環境が仕上がります。
また、インプラント用の仮歯は噛み合わせや審美性、そして発音などを評価する大切なステップです。日々の生活の中で快適に使用出来るのかを判断します。
咬合やインプラント周囲粘膜の状態に問題がないことを確認できれば、その仮歯の形を綺麗なセラミックの歯に転写します。
見た目も綺麗でしっかりと噛めるインプラントは人生を豊かにします。インプラント治療をすることによって、食べることや人と話すことが楽しくなる可能性があります。
インプラントに対して不安や悩みがある方は歯科医師にご相談ください。
「骨が少ないのであなたはインプラントが出来ません」と言われた経験はありませんか。
骨が少ないのでインプラントは困難と言われた方でも骨造成をすることでインプラント治療が可能になる場合があります。
ソケットプリザベーションやPETという抜歯後に骨が減らないようにする内側性の骨造成を始めとして、サイナスリフトやGBRなど既に失った骨を造成する難症例も存在します。
インプラントを埋入する際には骨の厚みと高さが必要です。
GBR(Guided Bone Regeneration)は人工骨や自家骨をメンブレンという膜で保護して新しい骨を造成する方法です。
インプラントを埋入するためには十分な高さの骨が大切となります。サイナスリフトは上顎洞底を挙上して人工骨を充填することで骨の高さを獲得するインプラントを目的とした骨造成です。
既存骨が著しく少ない場合でも大きく骨を増大させることが可能になります。
挙上量や既存の骨の状態によってサイナスリフトと同時にインプラントを埋入する場合もあれば、インプラント手術に先立って数ヶ月前にサイナスリフトを行う場合もあります。
ソケットリフトはインプラント埋入予定の穴から上顎洞粘膜を挙上する骨造成手術です。
サイナスリフトと比較して体への侵襲が少ないというメリットがあります。
ただし、挙上量が4mm以上の場合は粘膜が穿孔するリスクが優位に高くなるという論文もあるので症例の選択が必要です。
インプラント手術と同日にソケットリフトを施行するので、挙上量が少量の場合は治療期間に影響が出ません。
歯を抜くと骨は萎縮します。抜歯から2年が経過すると、骨の厚みは40-60%萎縮するというデータがあります。
歯を喪失した部分をインプラントにしたいと思っていても、抜歯から数年が経っていると骨造成が必要となる場合も多いのが現状です。
抜歯後に骨が減らないようにする方法をリッジプリザベーションといいます。
抜歯窩に人工骨を填入して膜で覆うことで骨が減らずに維持することが可能になります。
同日にインプラントを埋入することも可能な場合もあります。
既存の骨が少ない場合はインプラントが初期固定(骨に噛み込んで安定すること)を得ることが出来ないので、数ヶ月後にインプラント手術を行います。
1.他の歯を削る必要がなく、単独でしっかりと噛むことが出来る
インプラント以外の欠損を補う治療であるブリッジは欠損部の両隣在歯を削る必要性があります。
インプラントは周りの歯を削る必要がなく、単独でしっかりと噛むことが可能になります。
2.歯磨きが簡単である
インプラントは他の歯と同じように歯磨きが出来るので、セルフケアが簡単といえます。
フロスも他の歯同様に使用して頂き、綺麗な衛生環境を保つことが出来れば、数十年と問題が起こらずに快適に過ごすことが出来ます。
3.審美的に優れている
インプラントは単独で噛むことが出来るので、ブリッジのような臨在歯との接合面もなく、審美的に優れています。
健康な歯肉の状態を維持することが出来れば最も審美的な欠損補綴治療と言えます。
1.外科手術が必要
インプラントは骨に直接維持を持たせる治療なので麻酔をして外科手術が必要になります。
2.インプラント周囲炎になる可能性がある
インプラントは不衛生な口腔内ではインプラント周囲炎という細菌感染を引き起こすことがあります。
当院では、事前の診察の段階で歯周病に罹患している方にはインプラント治療を見送り、歯周病の状態が安定してからインプラント治療の案内を行います。
インプラント治療は患者様のご協力も非常に大切になります。
3.インプラントの部品が破損する場合がある
ごく稀ではありますが、咬合力が極めて高い方はインプラントの部品が破損する場合があります。
上部構造(被せ物)が破損した場合は上部構造の再作製が必要となります。
スクリューやインプラント体が折れる可能性も完全には否定出来ません。
1.出血、腫脹、疼痛
インプラント治療には外科手術が必要となります。インプラント手術中には出血を伴います。
事前のCT画像を参考に大きな動脈は傷付けないように施術を行いますが、偶発的に多くの出血が伴う場合もあります。
また、術後は腫れを伴います。
1本のインプラント手術の場合は軽度の腫脹が起こることが予想されます。
骨造成や複数本のインプラント手術の後は1週間程度の腫脹や内出血を伴うことがあります。
術後の腫脹について、事前に歯科医師にご確認ください。
術後には痛みも伴います。
1本のインプラント手術の場合は軽度の痛みが数日間続くことが予想されます。
術後には解熱鎮痛剤を処方しますので、服用して頂きます。
骨造成や複数本のインプラント手術の後は1週間程度の痛みが継続する場合もあるので事前に歯科医師の説明を受けてください。
2.感染
インプラントを含めて全ての外科処置には術後感染のリスクがあります。
当院が扱うストローマンインプラントはスイスのベルン大学で行われた10年間の臨床研究において511本のインプラント使用して成功率は97%と報告されており、インプラントは極めて成功率が高い治療といえます。
ただし、口腔内が不衛生であればインプラント周囲炎に罹患する可能性があります。
これは手術の影響ではなく、日々の口腔内の衛生環境の問題から生じるインプラントの感染です。
インプラントを長期安定させるには日々のセルフケアがとても大切です。
これまでに入れ歯を使用してきた方はよく外れる経験や思ったように噛めないといった経験はないでしょうか。
インプラント治療の最大の喜びは、入れ歯が外れてしまうのではないかという心配を忘れて家族や大切な方と食事を思いっきり楽しむことにあると思います。
好きな食べ物をしっかりと噛むことが出来て、大事な人達と笑うことが可能になれば、それだけで生活は豊かになります。
1本のスペースの入れ歯であればその歯の位置にインプラントを埋入することでしっかりと噛むことが出来ます。
隣の歯にかかっている入れ歯の留め金も無くなり、見た目も改善されて日々の入れ歯洗浄も不要となります。
2,3本のスペースであればインプラントのブリッジという方法があります。失った歯の本数だけインプラントが必要というわけではありません。ブリッジにすることで少ないインプラント数でも歯の欠損を補うことが可能となります。
総入れ歯をお使いの方や歯周病が重度であると診断された方はオールオン4というインプラントの方法でしっかりと噛むことが出来る可能性があります。
4本のインプラントに維持を持たせた総入れ歯のことをオールオン4といいます。
6本のインプラントに維持を持たせた総入れ歯の場合はオールオン6といいます。
オールオン4は奥歯の骨吸収が著しいことが原因でインプラントが埋入できない方に利用されます。
前方に4本のインプラントを埋入して、傾斜したパーツを用いることによって入れ歯を強固に安定させることが可能となります。
前歯部は顎骨が吸収しにくい特徴があり、オールオン4はその特徴に視点を当てたインプラント治療です。
既存の骨のボリュームが十分に残されている場合はオールオン4が不要であり、歯肉付きの入れ歯は必要ありません。
この場合はインプラントとセラミックの被せ物だけで噛むことも可能です。
事前の診断が非常に大切です。カウンセリング時に骨量と適正についてお話致します。
インプラント治療は噛めるようになることがゴールではなく、インプラント周囲炎を始めとしたトラブルが起こらずに長期安定させることが目標であります。
インプラントを長期安定させるには日々のセルフケアが最も重要なポイントです。そして歯科医院で行うメインテナンスも重要なポイントであります。
患者様のセルフケアによる口腔清掃状態の程度に応じて来院頻度は異なりますが、3〜6ヶ月に一度は必ず歯科医院にて健診とクリーニングを行うメインテナンスを受けましょう。
担当衛生士が患者様のセルフケアが難しい部分を経過を追いながらサポートします。
しっかりと磨けている部分や苦手な部分も丁寧にフィードバックを行い、一緒にインプラントを長期安定させましょう。
口腔衛生環境が好ましくない場合はインプラント周囲炎に罹患する可能性があります。
当院ではインプラント治療に臨む際には事前の口腔衛生環境の見極めを重要視しています。
歯周病が重度である方はインプラント周囲炎に罹患するリスクが高いので一層の注意が必要です。
歯周病の安定化が見込まれた場合のみ、インプラント治療を提案しております。
インプラント周囲炎が軽度の場合は口腔衛生環境の改善で炎症が消退して症状も落ち着きます。
中等度となればインプラント周囲の骨が炎症によって吸収を起こすようになります。
歯科衛生士によるクリーニングとセルフケアの改善による口腔衛生環境の改善と罹患したインプラント体の表面の細菌を取り除くとともに人工骨による骨量改善を目的としたインプラントリカバリー手術が必要となる場合があります。
重度のインプラント周囲炎に罹患した場合はインプラントを撤去する必要性が生じます。
インプラントを撤去した後は骨の改善を待ち、口腔衛生環境の改善も出来れば再度インプラント治療を検討することも可能です。
ただし、一層の注意とセルフケアの徹底が求められます。
インプラント手術を受けたいと思っていても手術が怖いという方は沢山います。インプラント治療が不安な方へ静脈内鎮静法をご提案します。
静脈内鎮静法(セデーション)とは、腕に点滴をつないでゆっくりと薬液を滴下することで薬の作用によって不安が落ち着く方法です。
麻酔の効果でウトウトしながら心地よい状態を維持することでインプラント治療を受けることができます。
全身麻酔とは異なり、呼吸は自発的に行う特徴があります。
また、インプラント手術中の呼びかけに反応できる程度に麻酔の深度をコントロールして行う麻酔です。
麻酔で使用する薬には健忘効果があり、手術中のことは覚えていないという特徴があります。
セデーションはインプラント治療との相性が良く、点滴の管から得られる綺麗な血液は骨造成でも利用できますし、ステロイドを滴下すれば腫れの予防にも繋がります。
事前に歯科医師から使用薬剤の説明を受けてください。