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被せ物(銀歯)のやり直し

被せ物(銀歯)のやり直し

  • 2022年9月30日
  • 2024年1月5日
  • 症例

 

麻布十番の歯科・歯医者 デンタルクリニック麻布仙台坂のブログです。

 

麻布地域の患者さまに向けて歯科の専門的な話をわかりやすくご案内します。

 

本日は被せ物のやり直しについてお話しします。

 

当院に来院する患者さまの来院理由の上位に挙がるものが、『被せ物をやりかえたい』や『銀歯を白くしたい』 です。

 

 

 

 

 

近年は以前と比較してセラミックスの詰め物や被せ物で治療する方が増えてきた印象を受けます。

 

歯科関連のテレビや、街中の歯科医院の広告などでセラミックスという言葉をよく目にする機会も多いのではないでしょうか?

 

また、金属アレルギーという点においても注目が集まっており、歯科治療の数年後に皮膚症状が現れるというケースもあるそうです。

 

この皮膚症状は口腔内の銀歯から漏出した金属イオンと関連があるのではないかと考察されていることもあります。大人になってからアトピーに似たような赤みやカサつきを感じたことはないでしょうか?

 

参考文献:掌蹠膿疱症と歯科金属アレルギー及び歯性病巣感染との関連についての検討

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjoms/65/7/65_447/_pdf/-char/ja

 

 

そもそもセラミックスがどのようなものかご存知でしょうか?

 

セラミックスは、無機質を焼き固めたものです。1番身近なものでは、お皿などの「陶材」が当てはまります。

 

セラミックスは腐食に強く、耐熱性に優れ、摩耗しにくい特徴があります。物性が歯(エナメル質)に近くてプラークも寄せつけにくいという利点があります。

 

 

セラミックスにも狭義ではいくつかの種類があり、細分化されます。

 

 

・長石系

→長石系のセラミックスを使用します。

 

透明感のある色調が歯に近似しているので審美的に有利です。

 

主に高い審美性が要求される前歯のラミネートベニアなどに使用されます。厚みは0.3mmほどから作製することが出来るので歯質の最小限の削除量で審美的な改善が可能です。ただし、衝撃に弱いので歯軋りが強い方には注意が必要です。

 

 

・二ケイ酸リチウム

→ニケイ酸リチウムガラスという素材のセラミックス。

 

圧をかけて固めており、耐久性に優れています。長石系より透明感は劣りますが、小臼歯や大臼歯の修復には重宝されます。

 

 

・酸化ジルコニウム

→人工ダイアモンドと呼ばれる硬さを持ち合わせたセラミックです。

 

強度がオールセラミックより高いのが特徴です。

 

近年ではイットリウムの含有量を下げることで透明感が強いジルコニアも多くなりました。これまでは奥歯の治療で使われることが殆どではありましたが、前歯でも適応されるケースも増えております。

 

 

・ハイブリッドセラミック

→セラミックと歯科用プラスチックを混ぜ合わせたもの。プラスチックを混ぜている分強度がさらに劣るため、強度が要求される奥歯には破折するリスクがあるので注意が必要です。

 

 

 

 

それでは次に、銀歯をセラミックに変えるメリット・デメリットをお話ししていきます。

 

 

<銀歯をセラミックスに変える6つのメリット>

・審美的で自然な仕上がり。

・銀歯と比較して細菌が付着しにくく、むし歯の再発リスクを軽減することができる。

・歯にしっかりと接着させることができるので外れない。

・金属アレルギーが起こらない。

・劣化が起きにくい。

・歯茎の変色の原因にならない。

 

 

<銀歯をセラミックスに変える2つのデメリット>

・保険適応ではない。

・重度の歯軋りがある患者さまにはオススメできない。

 

 

 

 

保険の材料との比較をしてみましょう。

 

まず第一に「見た目がキレイ」だということです。

 

例えば、前歯6本は保険治療であっても白い被せ物を作製することが出来ます、歯に接する部分や裏側に金属を使用するために歯本来の透明感などは失われてしまいます。

 

 

そのために左右差が出やすくなり、見た目を気にしている方であれば、高い満足度は得ることが出来ません。

 

また、白い部分の材料はセラミックではなく、プラスチックが使用されるので変色や破損などの劣化が進む素材になります。

 

 

それに対してセラミックは透明感もあり、変色などの劣化がほとんどしないために本来の歯にとても近い色合いや形のものを長く使用していただけます。

 

 

また、セラミックスは歯周病やむし歯の原因となる細菌たちが付着しにくい素材なので、歯周病予防やむし歯の再発リスクを軽減することができます。

 

 

銀歯が歯茎に接している部分が黒く色素沈着してきている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

銀歯は経年的に劣化して腐食して溶け出していきます。そのために歯茎と接している部分がだんだんと黒くなってしまうのです。

 

その点に対してセラミックスは溶け出したりすることはないので、歯茎への色素沈着の心配はありません。歯の色も歯茎の色もキレイな状態を維持することが可能です。

 

 

 

セラミックは短絡的に見た目が優れているだけではありません。

 

むし歯の再発リスクや、アレルギーの問題、身体との馴染みの良さや接着の良さなどを踏まえて私たちは患者さまにセラミックを薦めています。

 

 

保険適応ではないので費用がかかってしまいますが、健康的で快適に過ごすことが出来るセラミックはとても素晴らしい治療法です。

 

お口の悩みが綺麗に解決されると気持ちも前向きになるものです。

 

 

何かご不明点や、ご相談があればぜひ一度ご来院ください。

お待ちしております。

 

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