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歯茎のできもの

歯茎のできもの

東京都港区麻布十番の歯科・歯科医院「デンタルクリニック麻布仙台坂」のブログです。

 

本日は歯茎のできものについてご案内します。

 

歯科医院では「歯茎にぷくっとできものが出来ている」という患者さまからの訴えをよく耳にします。

 

口内炎かな?と意外と軽視されがちではありますが、細菌感染による排膿路(膿の排出口)である可能性もあります。

 

まずは簡単な鑑別です。

 

そのできものを指で強く押して下さい。違和感や重い感じがあれば細菌感染の可能性があります。ただの口内炎の場合は歯ブラシなどの刺激が加わるとピリッとした痛みがあります。この2つでは痛みの感覚が明らかに違うのが特徴です。

 

では、もう一つの診断方法です。そう言えば銀歯がされた被せ物の歯のところに出来ていませんか?鏡を見てみましょう。

 

 

 

細菌感染であれば、この2つの項目で多くの場合は鑑別可能です。

 

 

もちろん、腫瘍や自己免疫性疾患など他の疾患の可能性もあるので、詳しい診断は歯科医院にて診察をお受け下さい。

 

歯科医院ではレントゲン画像等を行なうことで正確に診断します。

 

 

 

 

ここからは歯茎のできものに対する治療のご説明です。

 

このぷくっとした歯茎のできものは膿瘍と呼んだり、サイナストラクトと呼んだりします。

 

 

膿瘍:細菌感染を起こした際に歯茎が腫れ、膿が溜まること。

 

 

サイナストラクト:膿の排出される経路や出口のこと。フィステルと呼ばれることも多いが、それは誤った呼称。口腔内の膿の排出経路はサイナストラクトが正式な名称。

 

 

 

 

どうしてこのような歯茎のできものが出来るのでしょうか?

 

 

 

 

歯の内部には根管というスペースがあります。細菌がこのスペースで繁殖してしまうと根の先で炎症反応が起こり、膿が溜まります。

 

 

その膿は出口を求めて歯茎に穴を開けて排出されます。その排出路をサイナストラクトといい、出口のところは白くニキビのように見えたり、腫れぼったく見えたりします。

 

 

 

つまり、歯茎のできものの原因は「歯の内部(根管)の細菌感染」ということになります。根管治療で原因を解決することが出来ます。

 

 

 

 

根管治療は、2つのパターンがあります。

 

 

1.初めての感染(イニシャルトリートメント)

虫歯を放置することにより、根管内に細菌が侵入して起こる感染。

 

 

2.再感染(リトリートメント)

今までに被せ物をした歯に起こる感染。隙間からの細菌の侵入や菌の取り残しによる再繁殖が原因で起こる感染。

 

 

◉治療の成功率

「根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率(%)」という東京医科歯科大学病院で2005年9月〜2006年12月の期間で調べられた統計があります。

言い換えると、根管治療をした後に再感染がみられた割合ということになります。

 

 

驚くことに、概ね50%以上の歯では再感染が起きてしまっていることが分かります。

 

口腔は生体の中で最も菌が多い器官であり、唾液により湿潤環境で常に咬合力(振動)が加わる過酷な環境です。

 

このような過酷な環境にも関わらず、日本の保険診療では殆どの先生が肉眼で暗い根管を清潔にしようと必死になっているのが現状です。

 

再感染率の高さが治療の不確実性を物語っています。

 

 

 

 

 

ここからは、デンタルクリニック麻布仙台坂の根管治療のご紹介です。以下、自由診療の内容になります。

 

 

 

ROOT CANAL TREATMENT

 

 

■治療の流れ

1.レントゲン撮影

根管内は複雑な構造をしており、見落としがあると再感染の原因となります。3次元的な形態を把握して、不必要な歯の削除を防ぐためにCT撮影も行います。

 

 

2.ラバーダム装着

口腔内は細菌数が多く、唾液が根管内に侵入すると再発のリスクが高くなります。ラバーダムを使用することで唾液の侵入を防ぎます。

日本の保険診療では珍しい内容ですが、アメリカの根管治療においてはラバーダムを装着しない方が珍しいほどの当たり前な感染対策です。

 

 

3.被せ物の除去

感染した根管を清掃するには、被せ物を外す必要があります。

銀歯の隙間から細菌が侵入している可能性が高いので、被せ物を外すことはとても大切です。

 

4.根管内の洗浄

マイクロスコープを使用して内部の感染を除去します。肉眼の20倍以上に明るく拡大することで根管の深部まで清潔にします。

この際に感染が残存していると当然再発するので、徹底的に綺麗にします。

 

5.根管充填

歯の内部が清潔になっているか薬剤で確認を行い、マイクロスコープで確認しても問題がないことを確認したら根管内を埋めていく作業になります。

根管内を緊密に填塞することで再感染を防ぎます。

 

もちろんこの際に歯茎のできもの(サイナストラクト)が消失していないといけません。

 

 

また、この根管充填の材料の選択も非常に重要です。

通常の保険診療であればガッタパーチャという材料が用いられますが、非常に安価ではあるものの物理的な閉塞のみを目的としており、薬理的な効果は見込めません。

それに対して比較的高額ではありますがMTAセメントという材料が感染根管には非常に有効です。

 

MTAセメントはロマリンダ大学の研究で開発されたセメントです。

現在では先進国の多くの根管治療専門医が利用しており、非常に臨床成績が良いことが明らかになっております。

 

デンタルクリニック麻布仙台坂では全ての自由診療の根管治療においてMTAセメントを使用しております。MTAセメントについて詳しく知りたい方は以下の画像からリンクすることが可能です。

 

 

<詳しく知りたい方はクリック>

 

 

 

 

細菌がいない状態、又は細菌が不活化された状態となると自身の治癒力で喪失した骨が回復します。

<⬆︎参考症例⬆︎>

 

6.被せ物の装着

根管充填後、仮歯で暫く様子をみて問題がなければ被せ物を装着します。

 

 

いかがでしょうか。

このように歯茎のできものにもいくつか鑑別が必要であり、今回は根管治療が必要な場合のお話でした。

 

根管治療に関してお困りの場合はご相談下さい。

 

 

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