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神経取りたくない

神経取りたくない


東京都港区麻布十番の歯医者「デンタルクリニック麻布仙台坂」のブログです。

 

 

『神経取らない治療』

 

 

本日は神経を残す治療『MTAセメントを使った直接覆髄』についてお話します。

 

 

 

「神経取りたくない」

「神経抜きたくない」

 

 

 

ある患者さまがインターネットで検索した言葉です。

 

元々、歯科助手の経験をされたことがあり、歯科について関心のある方でした。

 

 

 

 

私たちは歯科医師という専門職ですので、

 

 

なにより『結果』が大切です。

 

 

なんとか神経を残しましょう。

 

 

 

 

 

これから2020年現在の世界的な潮流を踏まえて、『神経を取らない』『神経を残したい』という患者さんの気持ちに真剣に向き合う歯科医の臨床について深くお話します。

 

 

 

これは神経を残せる。これは残せない。

世界中の先人たちの経験の中で、だんだん答えがまとまってきました。

 

 

 

そんな話もしていきます。

 

YouTube版はこちら

 

 

 

 

 

 

患者さんは30代女性。

昨年秋(半年前)に近くの歯科医院を受診しました。

 

 

 

「神経を取らないといけない」

 

 

担当の先生にそう言われて、不安になって治療を中断してしまいました。

 

 

 

 

確かに、深いところに虫歯があります。

絵で描くと⬇︎このような感じです。

 

 

 

診断としては、C2~C3になります。

<C2,C3ってどういう意味?虫歯の大きさ分類はこちら>

 

 

 

 

つまり、大きな虫歯であり、歯髄(神経がある部分)まで達している可能性が高い。

 

ということです。

 

 

 

 

基本的にはC3となれば、神経をとる必要があります。

 

 

正直なところ、

 

日本の歯科医師の過半数は、歯髄(神経)が露出するほどに大きい虫歯の場合は神経をとる選択をします。

 

 

なぜならば、歯髄(ピンク色)が露出して細菌に触れると、歯髄炎という炎症を起こす可能性が高いためです。

 

 

歯科医院受診後に、それ以上に痛くなったとあればトラブル必至なので、そうなる前に「歯髄(神経)をとってしまおう」というのがこれまでのスタンダードでした。

 

 

 

 

でもね、歯髄ってとても大切なんです。

 

簡単に取ってはいけません。

 

 

 

 

下の2枚の写真は「枯れ木」と「みずみずしい木」です。

 

 

 

 

力をかけると「パキッ」と折れやすいのは枯れ木ですよね。

 

 

 

 

歯も同じです。

歯髄には血液の循環もあるので、歯髄をとると血液の供給は終了します。

 

 

つまり、枯れ木のように歯が折れやすくなります。

 

 

折れてしまうと、

 

 

「抜歯」という選択肢になります。

 

 

 

それは何としても避けたいですよね。

 

 

 

 

「虫歯の感染は取りたいけど、一緒に神経も取らないと。」

 

「歯は割れやすくなるんだけど仕方ないね。」

 

 

 

 

そんなジレンマを抱えた歯科医療ですが、MTAセメントの開発で転機を迎えます

 

 

 

歯髄を残したまま、深い虫歯を除去することができる時代になってきました。

<MTAセメントの特徴はこちら>

 

 

 

 

 

 

さて、実際の治療に戻ります。

 

 

<深い虫歯の治療>

 

○虫歯の染め出し

 

以前の歯医者さんでつけた仮封材が残ったままでした。

 

黒ければ虫歯!!という訳ではありません。

 

虫歯の染め出しをして、虫歯菌に犯されたピンク色の部分だけをマイクロスコープで丁寧に削除します。

 

 

○ラバーダム装着

虫歯の除去、歯髄の露出

 

 

マイクロスコープを使いながら丁寧に虫歯をとっていきますが、事前の診断通り歯髄が露出してきました。

 

 

唾液に混じった細菌は歯髄へ侵入する可能性があります。

 

 

細菌への配慮は歯髄を温存するにはとても大切なことです。

 

 

ラバーダム(写真の紫色のシート)を使用して、唾液の侵入を未然に防ぎます。

 

 

薬液での洗浄もしっかりと行い、細菌の侵入を防ぎます。

 

 

 

 

○MTA セメント貼薬

マイクロスコープで細部まで観察しながら、露出した歯髄をMTAセメントで覆います。

 

 

歯髄の色が綺麗なピンク色をしていれば高い可能性で神経を残すことができます

 

 

これが暗い色をしていれば歯髄が既に壊死している可能性があります。

 

 

現在のところ、当院での施術では全ての治療で神経を温存することが出来ております。

 

もちろん医療なので、100%神経を残せるという治療ではありません。

 

 

 

○裏装

 

プラスチックの材料でかたちを整えます。

 

 

 

 

 

○形成

 

 

 

今回は一つ前の歯も同時に治療しております。歯にピタッとあった「適合性」がとても重要です。

 

 

ズレた詰め物だと、お金をかけても結局細菌が溜まりやすくなって虫歯がそこからスタートします。

 

眼で見えるズレは細菌にとっては住み良い環境です。

 

 

 

 

 

○セラミックインレーの装着

 

 

 

出来上がったセラミックを装着します。

 

 

「セラミックだから良い」「自費だから虫歯にならない」

 

 

間違ってはいませんが、少し違います。

 

 

熟達した歯科技工士が丁寧に作ったセラミックだから綺麗に仕上がり、精密だから虫歯になりにくいのです。もちろん院長と歯科衛生士によるメインテナンスプログラムも非常に大切です。

 

出会う歯科医師の技量によって、患者さんの将来は良くも悪くも変化します。

 

これまでに記載したマイクロスコープを使用した温存療法は自由診療となります。歯を温存するために最大限の注意を払い、丁寧な治療を心がけております。

 

10年後、20年後に患者さんが「あの時、治療してみて良かった」と思ってくださるように、手間を惜しまず、治療に妥協せず、最高の仕上がりを提供する姿勢を常に持っております。

 

そんな医院の方針を支持してくださる方がいてくださると、嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしょうか。以上が治療の流れになります。

 

 

このように、歯髄が露出しても神経を残すことが出来る治療があります。

 

 

 

正しい判断と細菌のケアが出来れば90%以上の可能性で歯髄を温存できます。

 

 

 

高い可能性ではありますが、もちろん100%ではありません。

 

 

 

 

だからこそ、そもそも予防が大切です。

 

 

 

虫歯になってから対応するような治療は医療の理想ではありません。予防を大切にしましょう。

 

 

 

 

まず予防!!

 

 

 

どうしても虫歯が大きくなってしまったとき、

 

それでもなんとか神経を残したいとき

 

 

そんな時はご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

大切なお体のことです。

 

 

クリニック選びは精度にこだわってみませんか?

 

 

直接覆髄が困難な方:何もしてなくてもズンズンと痛む方。夜も眠れないほど痛みがある方

 

このような場合は根管治療が必要となります。

 

 

 

<MTAセメント>

 

1993年にアメリカのロマリンダ大学で開発されたセメント。優れた薬理効果があり、多くの先進国で利用されている。

 

根管治療の専門医の中では近年で最も優れた開発として高く評価するドクターも多く存在し、直接覆髄や根管治療といった治療においてはなくてはならない材料として広く認識されている。

 

 

MTAセメントの特徴

 

1.硬化時にわずかに膨張するため、非常に高い封鎖性を有する。そのため、細菌の侵入を回避できる。

 

2.高アルカリ性であるので抗菌作用がある。

 

3.カルシウム除放性(少しずつカルシウムが周りに広がる作用)を有しているので、感染によって失われた歯周組織の再生を促す作用がある。

 

4.生態親和性が良好なので、生態に対して為害作用はほぼ無い。

 

 

麻布十番 歯医者

東京都港区南麻布1丁目3-7

デンタルクリニック麻布仙台坂

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