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マウスピース矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正という言葉をご存じでしょうか。従来は歯にブラケットというレールを取り付けて、それぞれの歯をワイヤーで繋いで歯に緩徐な力をかけることで歯科矯正治療を行っていました。

 

歯科矯正をやりたいなと思っていても、ワイヤーが付くのはちょっと困るという方は多いのではないでしょうか。人前で話をしないといけない仕事や滑舌が悪くなると困る仕事に就いている方も沢山いらっしゃいます。歯科矯正をやりたいと思っていても現実的ではないと諦めてしまう方、マウスピース矯正を選択すると悩みが解決するかもしれません。

 

マウスピース矯正はクリアのマウスピース(専門的にはアライナーと呼びます)を装着することで歯に力を加えて動かします。一枚のマウスピースで少しだけ歯が動き、10~14日が経過すると次のマウスピースを装着します。このように複数のマウスピースを次々に交換していくことで歯がゆっくりと動き、理想的な噛み合わせへと治療を進めていくのです。

 

マウスピース装置は各社から提供されています。当院ではグローバルに展開してるインビザラインというマウスピース矯正装置を使用しており、海外赴任や転勤があった場合でも移動先の医院様がインビザラインと提携をしているとデータの移管ができるというメリットがあります。

 

マウスピース矯正の手順

まずは診断とカウンセリングを行います。マウスピース矯正をする場合は、上顎だけであるのか、上下に装着するのか、ストリッピング(歯のやすりがけ、IPR)を行うのかどうかによって上下の咬合が大きく変化します。事前のシュミレーションにて歯の動き方や治療期間が分かるので、一緒に確認しましょう。

 

画像データ上で最終的な歯並びのイメージが伝わることはマウスピース矯正の特徴です。治療方針に問題がなければ10~14日ごとにマウスピースを交換しながら歯科矯正を行っていきます。理想的な位置まで歯が動けば治療終了です。

 

マウスピース矯正のメリット

・クリアのマウスピースなので目立たない。
これは最大のメリットではないでしょうか。口元を気にしながら会話をしなくていいことはストレス軽減に繋がります。

 

・外したい時に取り外しをすることが出来る。
人前で話をしないといけない大切な場面やご飯の時はマウスピース矯正装置を外して構いません。いざという時に外せることは大きなメリットです。

 

・歯磨きにあまり支障が出ない。
歯磨きの時はマウスピース矯正装置を外すことが出来るので虫歯や歯周病のリスクを軽減することが出来ます。ワイヤー矯正の時はワイヤーが支障になって歯磨きが困難になることが多いので、これもマウスピース矯正の優秀な部分です。

 

マウスピース矯正のデメリット

・20時間以上着用しなければいけない。
マウスピース矯正は患者様の協力が非常に大切な治療方法です。1日に20時間以上着用しなければ事前のシュミレーションのように上手に動いてくれないので、必ず着用しなければいけません。あまりに着用を怠ってしまうと、マウスピース矯正装置の再製作が必要となり、治療期間も大幅に遅れてしまいます。

 

・マウスピース矯正では治りにくい症例がある。
アタッチメントやスクリューを併用することによって少しずつ質が上がっているマウスピース矯正はありますが、抜歯が必要なケースなどの大きな移動が求められる症例には不向きであるという特徴があります。

 

事前のカウンセリングの時点でワイヤー矯正が適切であるのか、マウスピース矯正でも対応できる症例であるのかを矯正専門医が説明いたします。

 

 

マウスピース矯正に不向きな症例

著しく前歯が出ており、抜歯が必要となるケースはマウスピース矯正では難しい場合があります。やはり、移動量が多い症例はマウスピース矯正の対象外となることが多いのが現状です。

 

また、上下の骨格が平均的な範囲から逸脱してる場合は歯の矯正だけでは治療が出来ません。このような場合は外科矯正と呼ばれる歯科矯正と外科手術の併用が必要となります。

 

マウスピース矯正の注意事項

インターネット等で歯科医師が介在しない形でマウスピース矯正装置が販売されていることがあります。歯科矯正は歯を動かす治療ですが、骨は大きなフレームから逸脱して成長することはありません。専門医ではない人物の無理な設計で歯を動かした場合、骨から歯が飛び出してしまい、歯が揺れて抜け落ちる危険性もあります。マウスピース矯正をご希望される場合は必ず矯正歯科専門医が在籍する歯科医院を受診してください。

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