前歯のインプラント費用はどのくらい？
〒106-0047 東京都港区南麻布１丁目３−７
プレール麻布仙台坂 １階
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前歯のインプラントに興味がありますが、費用はどのくらいでしょうか。
前歯のインプラント治療は自由診療であるのでクリニックによって異なります。相場としては一本のインプラントにつき40万円から55万円の費用がかかることが多いように感じます。
クリニック様によっては骨に埋入されるフィクスチャー(インプラント体)だけの費用を提示して、実際に歯の形をして噛む部分(被せ物)に関しては別料金として掲示している場合があるので歯医者選びは慎重に行いましょう。
また、前歯のインプラントを行う際には審美性や咬合、そして感染予防の目的として骨造成という手術や歯周形成外科という処置も併用する必要もあります。骨造成や歯周形成外科をなぜ行うのか、治療の目的や必要性をしっかりとご理解頂き、メリットもデメリットもしっかりと理解する必要があります。もちろん前歯の骨造成や歯周外科にかかる費用も把握しておきましょう。
目次
奥歯のインプラントと比較して難易度が高いとされるのが前歯のインプラント。
どうしてそのように言われるのでしょうか。それは前歯部の骨は非常に薄く、幅が制限されているので僅かなずれが大きな失敗に繋がるためです。
前歯のインプラントの僅かなずれは、審美性に影響をもたらし、インプラント周囲の感染を誘発することもあります。一度インプラント手術を行うと、簡単にもう一度やりかえということは出来ません。
歯科医師にカウンセリングを依頼して、焦らずに良いことも悪いことも塾考して決断しましょう。前歯のインプラント治療を行うには歯医者選びはとても大切です。
前歯のインプラントは基本的に高額になります。相場としては一本のインプラントにつき40万円から55万円の費用がかかることが多いように感じます。
それはインプラント体の原価が非常に高いことや物作りに手間がかかること、インプラント手術関連の設備費用が影響します。また最近ではDX化も進んでおり、医院側の設備投資も非常に高額になるので治療費が高い理由の一つと言えます。もちろん近年の物価高や円安の影響も大きく影響するので海外からの輸入に頼るインプラントは今後も費用上昇が続くと考えられます。
安かろう悪かろうという表現はインプラントにも適用されるかもしれません。
技術に自信があり、しっかりと質が良いものを提供しようとすると前歯のインプラント費用は50万円程度であれば適正と考えます。
この費用によって得た利益によって私たちは更に良い治療をする機材を購入したり、より優秀な人材を雇ったり、自身の技術向上のための学習へ投資を行なっています。
もちろん相場の倍(80万円以上)もかかるインプラントなど、高額すぎる場合は注意が必要ですが、相応の付加価値を感じる環境や設備であれば満足される患者様も一定数いらっしゃいます。
安いとどうでしょうか。安いという言葉は患者様には喜ばしく聞こえますが、医療としては一概に好ましいとは言えません。物価の安い途上国からインプラントを輸入したり、良好な企業の純正品ではなく模倣品のインプラントを使用したりと低コスト化を図る必要があります。
それは治療の成功率や10年生存率にも影響する問題であるので軽視は出来ません。薄利多売の事業形態では治療時間やカウンセリング時間も短く短く設定されていくものです。
前歯のインプラントの相談をするために歯科医院へ行ってみたものの、バタバタしていて安心できないことや当日中に契約を迫られることはありませんか？私の経験上、当日中に治療の契約を迫る医院様は少し注意が必要だと感じています。
詳しくは歯医者の選び方のブログでも書いています。インプラントの初回のカウンセリングでの着眼点など、参考になれば幸いです。
歯を抜くと、インプラント周囲の骨は吸収してなくなってしまいます。前歯の骨が陥没してしまうと、前歯のインプラントを埋入することが出来なくなるので、骨を補填する必要性があるのです。
特に推奨されるのが抜歯と同時に骨を補填し、その日にインプラント埋入も行う抜歯即時埋入という方法です。
抜歯をすると2年の間に40-60%の骨幅が消失すると報告されています。歯の周りの血流に変化が生じるので骨の維持が出来なくなり、萎縮します。つまり、抜歯の当日が最も大切であるので抜歯即時埋入は最も推奨される方法です。
もちろん抜歯から数年が経ってからインプラントの相談に来る方もいらっしゃいます。
その場合は既に大きな骨の喪失が伴っている場合が過半数であるので、前歯のインプラントを行う際には高い可能性で骨造成手術を併用すると思っていた方が良いでしょう。
骨量を工面できてインプラント手術が行えた場合でも、まだ他の歯の歯茎の厚みと比較して陥没しているように感じる場合は軟組織を移植するという選択肢をご提案することがあります。
口蓋には粘膜の組織量が豊富にあるので、口蓋の軟組織を前歯の粘膜に移植することが可能です。十分量の軟組織があることで審美性はもちろんのこと、細菌に対する抵抗性も向上するので前歯の厚みが少ない場合は積極的に推奨される手術です。
前歯の骨造成には10~30万円が相場であるように感じます。
骨造成量が多くなると人工骨のコストが上がるので、造成量に応じて高額になる傾向があります。もちろん骨造成量が多いということは難症例であるので技術的な費用加算もあるように感じます。
歯周形成外科は10~20万円が相場です。骨造成と比較すると原価が少ないので、技術料という面が大きい治療法です。
この骨造成や歯周形成外科にかかる費用においても上記と考え方は同じです。ご高名な先生に頼めばもちろん高額ではありますし、設備がしっかりした医院であれば相場の費用内であれば仕方ないことだと思ってください。
骨造成や歯周形成外科も何度もできる治療ではありません。血流が命の手術であるので、何度も治療を行えば瘢痕もできてしまい、骨量も審美性も理想的な回復が困難になってしまいます。
いかがでしょうか、今回は前歯のインプラント費用についてお話ししてみました。
ずっとインプラントの費用のお話をしてきて、こんなことをお伝えすると身も蓋もない話ですので大変恐縮であるのですが、実は一番大事なことは”費用”ではないと思っています。それはこのブログをみて下さっている方も気がついているかもしれません。
最も大事なことは先生やスタッフの方との信頼関係であると日々、感じています。
説明をしっかりと聞き、良し悪しを理解して信頼関係がしっかりと構築されていれば、大半のことは理解の範疇に収まります。費用が高くても上手くいかないことがあれば、安くても大満足であることだってあります。
費用が全てではありません、一つの判断材料です。
大切なことは信頼関係。
皆さんの歯科医院選びの参考になれば幸いです。