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銀歯をやりかえたい

銀歯をやりかえたい

  • 2024年6月12日
  • 2024年8月21日
  • 症例

「子供の頃によく分からないままに歯医者さんで銀歯にしてもらったんだけど、大人になって自分の健康のことを考えだすと結構気になってくるものだね」とある患者様は仰っていました。

 

”口は健康の入り口”という言葉があり、口腔内の細菌が多い方は糖尿病や脳梗塞に罹患しやすいことが研究で明らかになっています。

 

 

今日のブログでは銀歯をやりかえる時にどのようなことを考慮しないといけないのかをご案内します。麻布十番にお住まいの皆様が銀歯をやりかえる時の参考になれば幸いです。

 

目次
1.銀歯をやりかえる治療
2.どんな時に銀歯治療が必要になるの?
3.銀歯のメリット
4.銀歯のデメリット
5.銀歯以外の選択肢
6.銀歯にならないために必要なこと

 

 

 

1.銀歯をやりかえる治療

銀歯をセラミックでやりかえる症例をご紹介します。患者様は40代男性。矯正治療が終わった後に虫歯治療を希望されました。奥歯の複数の歯に銀歯が装着されており、多数の歯に虫歯があったことが伺えます。

 

銀歯をやりかえることはとても良いことはだと思いますが、私たちの治療はそこがゴールではありません。出来るだけ治療のやり返しがないように、そしておじいちゃんになっても虫歯で困らないように口腔内の衛生環境を良い状態でキープし続けることが私たちの目標なのです。

 

その為にはまずはお口の中を理解しなければいけません。虫歯治療のあとが一つでもあれば虫歯のリスクは十分にある方だという認識が必要です。銀歯であってもプラスチックの材料であっても、虫歯になったことがあるということは必ず口腔内にプラーク(細菌の塊)がついているのではないかと疑わなければいけません。

 

当院では、担当衛生士が患者様を一貫してサポートします。初めてご来院された時はプラーク(細菌の塊)が多くついている方でも通うたびに無理のない範囲でセルフケア上達のお手伝いをします。私たちの歯科医院へご来院すればその日は細菌の数は減りますが、虫歯や歯周病との戦いは長期戦です。1日だけ綺麗になれば大丈夫という訳ではありません。

 

患者様それぞれの日々の積み重ねが非常に大切です。一緒に頑張りましょう。

 

 

⬆︎治療前⬆︎

 

 

⬆︎治療後⬆︎

 

 

 

2.どんな時に銀歯治療が必要になるの?

虫歯になるといくつかの治療選択肢から一つを選択して治療を行う必要があります。中等度に広い範囲の虫歯から広範に及ぶ虫歯の治療の際に銀歯が使用されます。

 

小さなサイズの虫歯であればコンポジットレジンというプラスチックの材料を用いた虫歯治療が有効です。コンポジットレジンは光を当てることによって硬化する材料であり、歯科治療の標準的な治療法です。虫歯を削る量が最小限で済む点が優れています。

 

 

 

ただし、コンポジットレジンには弱点もあります。弱点の一つに強度があります。強い力がかかる部分で使用すると欠けてしまうことがあります。欠けたままで気が付かずに放置されていると、その部分はプラークが停滞するので虫歯を誘発してしまいます。

 

コンポジットレジンのもう一つの弱点は吸水性があり、プラークも停滞しやすいという点です。コンポジットレジンにはプラークが付着しやすいく、長期的には虫歯や口臭を招きやすい特徴もあります。そして、

 

コンポジットレジンのもう一つの弱点がコントラクションギャップ。これは光で固まるという重合体の性質上、硬化時の収縮が生じるので歯との間に僅かな隙間ができる特徴のことを指します。細菌は非常に小さく、活動性があるので僅かな隙間からコンポジットレジンの下に潜り込み、虫歯が進行していくこともあります。

 

 

 

 

 

コンポジットレジンが非推奨である「広範」「硬さが求められる部位」に対して銀歯が使用されます。

 

 

銀歯は硬さがあるので壊れたりするリスクが低い素材です。あくまで保険の治療であるので一般に高い精密さを求めることは難しいので虫歯になりやすい傾向はありますが標準的な治療として多くの歯科医院で使用されています。

 

広範」「硬さが求められる部位」「審美性が高い」「精密で虫歯になりにくい」という条件を満たすのであればセラミックが有効となります。

 

 

3.銀歯のメリット

銀歯は金属であるので破損しにくいというメリットがあります。また、歯科治療の標準的な治療であるので保険適用であり比較的治療費を抑えることが出来ます。

 

4.銀歯のデメリット

銀歯はメタル製の詰め物であるので審美性に欠ける点がデメリットです。

 

また、金属という特性上、金属アレルギーの方は頬粘膜が赤くなったりすることがあります。イオン化して体内に蓄積されることも指摘されています。

 

 

5.銀歯以外の選択肢

銀歯以外の選択肢には「セラミック/ジルコニア」「ゴールド」「コンポジットレジン(ダイレクトボンディング)」という治療方法があります。歯科治療は適材適所という考え方が非常に大切であり、それぞれの材質の特徴と強みを生かせる治療選択を歯科医師と相談しましょう。

 

 

6.銀歯にならないために必要なこと

銀歯にならないためには虫歯の予防が大切です。まずは歯科医院にお越し頂いて、口腔内の菌数を減らすクリーニングをしましょう。

 

その際には歯科衛生士からセルフケアの説明がありますので一緒に練習しましょう。日々歯磨きをしていても歯と歯の間や歯茎との境の部分、そして銀歯の際などはプラークが溜まりやすい環境なのでケアが上手に出来ていない可能性があります。

 

セルフケアがしっかりと出来ていれば虫歯には罹患しにくくなります。日々の地道なことの積み重ねがお口の健康へとつながります。私たちがお口の健康をサポートしますので、虫歯のない環境づくりをしましょう。

 

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